開山千三百年記念開帳法要に臨んで

 青葉の山に松尾寺が開山された のは、和銅元年(七〇八年)のことで、ここに悠久千三百年の年月を数えることとなりました。東西に双峰 をもつ通称馬耳山 は、かつての活火山 で、その昔、火焔を吹き上 げておりました。 その峻厳な山のた たずまいは、爾来、神鎮まります霊山として 信仰をあつめ、特に修験道(山伏)の道場となりました。
 西国三十三霊場中、唯一の馬頭観音を祀る当山は、今、この佳辰の秋を迎えて、往昔そのままに、 あかあかと信仰の火をあげて、み なさまの御参拝をお待ちしております。



阿形像 鼻の朱は先の修理の時の彩色を残す


←前へ