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                当市の岸本病院は、今年創設五十周年を迎え、その祝賀会の席上、当山前住職も記念講演 
                をさせていたゞくありがたい御縁に恵まれました。 
                 前住職は、先代院長よりも御厚誼をいたゞき、生母は一昨年、百四才の天寿を当 
                病院で全うさせていただきました。 
                 祝賀会に先んじてオルゴールコンサートが催されましたが、昨年オルゴールセラピー室が当病院に創設されたことに因むものであります。 
                 前記日野原先生も、音楽についての造詣は既述の通りでありますが、月刊紙「調和道(丹田呼吸健康法)」の今年の新年号では、「呼吸と音楽と丹田呼吸法」という題で年頭所感を述べておられます。 
                 日本音楽療法学会の理事長もつとめておられる先生は、声楽に於ても、呼吸法に於ても、呼気・呼息の重要性を説かれています。 
                御説に触れると、オーケストラの吹奏楽器奏者や歌手の口元にも、思いがけず注意するようになりま 
                した。又一方では、先生は音楽そのものが末期の癌患者の痛苦や恐怖を和らげ、認知症にも、好影響をもたらすことを述べておられ 
                ます。 
                 岸本病院のオルゴール療法も、 精神的ケアは申すに及ばず、病状緩和の天使として渇望されることでありましょう。 
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