当山ではトイレの仏さま、うすしま明王の尊像をお祀りし、 その御影(みえ)をお授けしております。
幸せは、山の彼方(かなた)遠くにあるものではなく、手もとにあるのです。とかく私たちは、
手の中の「青い鳥」に気付かず、遠くを渡り歩いて求めます。
岡本太郎の母で、仏教にも造脂の深かった歌人、岡本かの子は、昭和初年の仏教雑誌「大法輪」に、次の一文を寄せています。
T米国で「幸福な時とはいかなる時だったか」という懸賞質問に、「毎日決まってよい便通
があった時」というのが一等に当選したそうであります。そういうように、幸福は私共の日常生活ととび離れた高所にあるものではないのであります。U
と述べています。
飲食については、 外界のものを体の内部にとり入れたあとは、全て自然の消化機能に任(まか)せるのみで、その結果
として生まれる「お通じ」というものが、心地よい健康なものである時、自然の良能に感謝の念が自(おの)ずとわくものであります。その時、「南無ウスシマ明王」と呼びかけ唱えましょう。幸せは間違いなく身近にあるのです。
松尾寺所蔵・法華曼茶羅 (重要文化財・鎌倉時代)
に描かれた鳥枢琶摩(ウスシマ)明王
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